7月16日遠州たんじゅんの会が静岡・掛川で開催されました。遠くは石川、長野からも熱心な参加者があり、合計で20名あまりだったでしょうか。10時集合でしたが、今回も世話人・水谷氏の畑見学から始まりました。実は当地掛川での交流会は今年3回目、3月・5月・7月と毎回参加の方は彼の畑の進化の過程を見ているようでした。参加者により畑を見ての感じ方はいろいろでしょうが、私は今回ハウス内のすずなりトマトは驚きでした。
農業経験の無かった彼が、炭素資材と水抜き・空気入れを教えられたように彼なりの方法で実行した結果、周囲(たんじゅんメンバーもそうですが、近所の人たち)も驚くようなトマトの出来でした。
(画像1)水を切り、空気と餌を十分に供給するようにして取り組んだトマト。株を見ると葉は下向きで水分不足・萎れ気味に見えますが、水ではなく空気と餌をとこだわり続けた結果、周囲もアッと驚くハウスの中でした。
(画像2)比較的大きなトマトをプチリ。ソフトボールの大きさ程はあったでしょうか、そんなトマトがモサモサありました。
(画像3)第1果房の様子。何故だかトマトの色が揃っていない中玉トマトでした。管理方法ノウハウを整理すればアッという間にトマト農家になれます。
ほぼ素人の彼でも、教えられたことを忠実に実行していくだけでこんなトマトができていきます。ちょっと他の農業や慣行をやっている方は、午前中からこんなにトマトの葉っぱが萎れていたら、普通なら水をやる算段を検討始めるでしょう。でも心の無駄遣いをせずに済んでいるところがいいですね。
下は全てハウスの外の様子。畝からはみ出すサツマイモ・草丈は低いが葉がデカいオクラ・ふてぶてしいほどのサトイモ・果樹のように大きくなった青紫蘇。餌と空気を供給し続けることのみ考えての作物の結果です。水をやらずに空気を供給することを愚直に続けたサトイモの太い茎は樹のようでした。世話人水谷さんは「時々自分で育てたような気になるが、一般に作物にいいと言われるもの(窒素やたんぱく質)ではなく、餌と空気のことを考えているうちできちゃった」と断言します。
おまけの画像は石川からの若林さん。柚子の木の下で「樹の下は涼しくて気持ちがよくとても休まる。だから《休む》という字は【人偏に木】と書く」と漢字の解説を始めてしまいました。
1時間の畑見学の後、場所を近所の公会堂に移し、城さんの講義となりました。私は午後の予定があり中座せざるを得なかったのですが、石川の若林さん・地元静岡の竹本さんなどからの提案があり、地元のたんじゅんメンバーが集まり、情報交換し、個別の問題解決や地域の課題や販売にまで話を広げていくような、有機的なつながりが必要だということになったのだと聞いています。
地域のたんじゅんメンバーが各自の課題を持ち寄り、共通の課題はみんなで知恵を出し合い、工夫する。同じ問題でかつて乗り越えた人がいればアドバイスをもらう。そういうたんじゅんメンバー同士の横のつながりです。これを「たんじゅんさんの団粒化」と呼べば呼べるものですね。
地域メンバーの団粒化を目指して緊急テレビ会議
それがきっかけとなり、7月24日朝には城宅に偶然参加の2名を含み緊急に8名が集結、さらには沖縄・たんじゅん世話人仁禮恵子さんと、今を時めくサブソイラーの島袋悟さんも自宅から参加頂き、沖縄2名含め、10名のスカイプの緊急テレビ会議が行われました。
もちろん、たんじゅん期間の長短や畑の個別事情もあるものの、販売が現実の課題となっている人、先の問題とはいえ今後当然課題となる人、話は販売の問題に収斂していきました。流通段階とのタイアップやホテルなど飲食店とのパイプづくり、仕組みづくりの話が中心になりながら、様々な話へと展開していった。しかし現実には「たんじゅん野菜」と名乗れずに自然栽培とか無農薬無化学肥料栽培とかいう説明や表記で、何とか売っている方が多いような話も聞きました。
終了後、掛川組は食事をいただきながら組織体としていろいろ販売の可能性を研究していく方向でパートナーや販売所を具体化させていきたいと思いを一つにしたところです。
たんじゅんメンバーの団粒化は、沖縄ばかりか全国各地のメンバーと結びつき、創意工夫を凝らして、さらに大きな団粒に育っていくことを目指したいと思います。
今後の会の名については、「たんじゅん いいジャン」などの名が出され、次回までに、案を考えることになりました。
次回は、8月16日、午前8時から、井中 門宅です。
(報告;山本)
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