腐敗した野菜、米、お茶、果物を生産している限り、仕方のないことです。
根本的な解決は、虫の付かない、野菜作りしか、ないですね。
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ネオニコチノイド系殺虫剤農薬について NO3情報
2010.12.25
去る12月11日に有機農業関東大会において、群馬県の内科小児科医師の青山美子先生の「ネオニコチノイド系農薬の危険な実態」という講演がありました。
この農薬については、すでにミツバチの大量死の問題の原因ではなかろうかという報道がありましたが、もっと、身近に害が出ているという話です。
ネオニコチノイド系農薬を空気中から吸ったり、散布され育った食べ物を食べたために起こった症状と実態についての報告です。それによると人への被害がすでに蔓延し、この農薬の散布直下の住人や、散布した本人が急性の農薬中毒症状になったり、リンゴやイチゴを大量に食べた子どもが不整脈、記憶障害、精神障害をひきおこしているということです。
この農薬は1990年頃から使用されだした新農薬殺虫剤で、カメムシや、アブラムシ、ウンカの防除に用いられています。(商品名は、文末に掲載)
聞いてみると、山梨のブドウも長野のリンゴも殺虫剤はほとんどネオニコ系に切り替わっているとのこと。「岐阜クリーン農業」で農薬を通常の二分の一に減らしているトマト農家でも4,5回は使っているし、稲作では箱施用と後期のカメムシ防除に使われていました。
この農薬、有機リン剤の毒性が問題になり虫たちの薬剤耐性が強くなっている近年、救世主のように現れたようです。虫類には劇的に効くが哺乳類には毒性は極めて少ないという触れ込みと使いがっての良さから驚くほどのスピードで広まっていました。そして哺乳類への毒性が低いという理由で、作物の残留基準値は信じられない程高く設定されています。
また、使用基準も有機リン剤より、日本では、かなり緩くなっていて、農家は安心して、使っているようです。
残留基準、人の1日摂取許容量(ADI)をEUの基準や多くの中毒事故を起こしている有機リン剤のスミチオンと比較してみます。
ネオニコチノイド系殺虫剤アセタミプリド残留基準
作物 残留基準 日本 残留基準EU 日本残留基準 有機リン剤スミチオン
ブドウ 5ppm 0.01ppm 0.2ppm
リンゴ 5ppm 0.1ppm 0.2ppm
茶 50ppm 0.1ppm 0.2ppm
人の一日の摂取許容量 ADI
日本 EU アメリカ
アセタミプリド(ネオニコ系) 0.07mg/kg 0.07mg/kg
スミチオン(有機リン剤) 0.005mg/kg
また、ネオニコチノイド系農薬は同じ薬剤が農作物の他、松枯れ防除の空中散布、地上散布、シロアリ防除、コンパネの防虫剤に使われているのです。農薬の事を少し知っていれば、シロアリ駆除と食べ物に浸透させる殺虫剤が一緒のもの、これは驚くような実態です。
この農薬による急性、慢性の中毒が2006年頃から猛烈に広がっています。青山先生の所へはこの中毒患者が年間1500人も訪れるといわれます。症状は短期記憶障害、うつ症状、心臓の不整脈、頻脈(脈拍180以上の人もいる)多動障害、手先の震え、等が特徴的なもので、有機リン剤のように神経を侵すので、他の様々な中毒症状も併発します。
しかし、この農薬の中毒が他の農薬と大きく違うのは、残留した作物を飲食して急性慢性の中毒となっている点です。これまでの農薬中毒は農家が散布中の事故として現れたものであり、最大の被害者は農民でした。あるいは空中散布の薬剤を直下であびて中毒となるものでした。それに対し、ネオニコの中毒はそれに加えて食べた人が中毒をおこしている点が大きく違います。青山先生はどんなに重度の急性中毒でも治療法は、解毒剤の静脈注射と国産の果物を食べることとお茶を飲むことを禁じるだけです。心臓やうつの薬、アレルギーや鎮痛剤等は一切投与せず、3日から3カ月で全快するそうです。だから中毒だと断定できるとのことです。他の病院では、うつ病、心不全、アレルギー、頭痛、風邪等と診断されて、薬を投薬するだけです。しかし原因が違うのでどこの医者へ行っても、いつまでも治らない病気が最近すごくふえているのもうなずけます。
とにかく日本史上例のない大変な事態だと認識しています。
乳幼児、妊婦さんにはお茶果物の飲食に、十分注意してください。
どうか自分で調べてみて下さい。手先は震えていませんか? 物忘れはないですか?うつ病と思うことはないですか? 心臓は大丈夫ですか? 原因のわからないアレルギーや発疹はないですか?まずは国産の果物とお茶をやめてみて下さい。(もちろん無農薬のものなら多分大丈夫ですが)農家の方は、自分の使っている農薬をチェックしてください。殺虫剤がネオニコ系ならすぐやめることを、少なくとも他の農薬に変えることを考えて下さい。
ネオニコ系かどうかわからなければ、地元の農協や、普及センターに聞いてみて下さい。こんなことから、自分にできる事を一歩ずつ積み上げていくことを提案します。
わからないことは、愛農会、民間稲作研究所に聞いてください。
またインターネットをする人はぜひ「ネオニコチノイド」を検索してみて下さい。特に「NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」はたくさんのすばらしい資料を用意しています。
商品名では文末に記したようなものです。米、野菜、豆、果樹など全般に使用され、とりわけイチゴ、トマト等の果菜類、リンゴ、モモ、ブドウ、なし等の果物、茶に、大量に使用されています。
それは、日本の残留基準が、アメリカ、EUに比べ20倍から500倍も緩いため、残留が多く、毎日の使用や大量の摂取による健康被害が出ているとのことです。
ネオニコチノイド系の農薬は殺虫効果が大きい反面、哺乳類には比較的毒性が低いとのことで許可され、今では殺虫剤の30%以上に使用されている他、たんすの防虫剤、ペットのダニ退治薬、シロアリ駆除、ゴキブリ駆除剤、コンパネの木材の接着剤など、家庭に身近にあるものの中にも殺虫剤として入っているそうです。また、松くい虫防除の農薬は、以前は有機リン系だったそうですが、いまはネオニコチノイド系が使われているそうです。
農業での大量の使用と家庭用品、それに、空中からの飛散もあり、空気中や水道水を通して、あらゆるところから、体にもうすでに入っています。
体内に入ると分解され毒性がさらに強くなり、心臓の不整脈、体中が痛い、だるい、物忘れ、動悸などの症状を引き起こし、小児では、ADHD(注意欠陥多動性障害)等の発達障害の危険性もあるそうです。
このような情報は、国が許可している農薬のため一般にはまだ知られていませんが、1998年~1999年(有機リン剤による松枯れの空中散布の影響だと思われますが)に自殺者が倍増していることや、2005年から2008年に小中高校生の暴力事件が倍増し毎年増加していることと、この農薬の使用量の増大が比例していることと、関係があるかもしれません。手の震え、意欲低下等も、もしかすると、無関係ではないかもしれません。
栽培の履歴が明確でないお茶の使用は控え、麦茶等で代替するなどの緊急対策も必要と思います。農業者や医療関係者など、命を守るお仕事、活動をされているみなさまにはこの事実をまず知っていただきますようお願い申し上げます。
新殺虫剤ネオニコチノイド系は、脳神経を犯し、興奮させたうえ、殺す農薬です。
ミツバチが死に、昆虫が死ぬ農薬が大量に浸透している食べ物を食べて、人間には影響がないとはいえません。脳、神経系を興奮させ、死なせる農薬です。暴力の衝動に駆られた犯罪や、子どもの虐待、社会的要因、個人の性格等では不可解すぎる昨今の現象、これだけ多くの農薬残留のある食べ物を食べていることとのつながりも予感せずにはいられません。
大量のお茶の飲用、果物の食用、習慣的な継続摂取には注意してください。
特に脳の発達途中にある乳幼児に、注意してあげてください。
減農薬農家の方々は、使用されている農薬のチェックをお願いします。有機農家も周りの農薬の実態を知ってください。4キロ飛散する農薬だそうです。
3月には国の基準値が五分の三くらいに下げられるという情報もあります。国が登録を下げるのを待っていたら被害は大きくなっていきます。一人一人の自粛を呼びかけることが、今できることだと農業者として思っています。
ネオニコチノイド系殺虫剤(商品名)一部です。
《有機塩素系》
・アセタミプリド(モスピラン、マツグリーン、イールダー)松枯れ対策、シロアリ駆除等
・クロチアニジン(ダントツ、ベニカ、フルスイング、モリエート)稲のカメムシ防除等
・イミダクロプリド(アドマイヤー、ブルースカイ、アースガーデン、アブラムシムシ
ガウチョ、タフバリア)野菜の長期的防除等に
・チア ・チアクロプリド(バリアード、エコワン、エコファイター、)お茶等
・チアメ ・チアメトキサム(アクタラ、ビートリコップ、クルーザー)野菜のアブラムシ
・ニテンピラム(ベストガード)稲のウンカ、野菜のアブラムシ、動物用医薬品等
《非有機塩素系》
・ジノテフラン(スタークル、アルバリン)稲のカメムシ防除、お茶、野菜、シロアリ駆除等
2008年には、ネオニコチノイドは129品目だったのが現時点(2010年12月)で569品目になっています。
このような重大な害を知らずに、使用量がさらに増えていくことが予想されます。
GOEN農場 服部 晃 圭子
Email:egoma@proof.ocn.ne.jp FAX:0574-76-2725
ブログ:goenfarm.hida-ch.com/
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