3月20日
第3回目のたんじゅん勉強会が終了しました。今回は16名の参加が有りました。参加していただいたみなさん、ありがとうございました。
今回は苗づくりをメインテーマに据えましたが、はじめての方も多く、自己紹介に時間をかけて、ゆったりと進めさせていただきました。自己紹介に時間をかける事にも、意味が有ります。自己紹介を通して、現状の自分の立ち位置を整理し、自己確認していただくのです。

今回は前回の太陽のマルシェでの出会いでたんじゅんに興味を持たれ、今回の勉強会に初めて参加していただいた勝俣さんにお願い致しました。勝俣さんは、前回レポートを書いていただいた高山さんと以前仕事仲間だったそうで、お互い知らずに今回の申し込みをしていたそうです。最近、そういった様な事が周りで良くおきます。
それでは以下、勝俣さんのレポートです。
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“信じるのではなく、自分で考えTry & Error” “与えるのではなく微生物を活かす”(子育てとも共通する)

第3回、中村さんの炭素循環農法勉強会
日時:2015年3月21日(土曜日)
議題:苗づくり

1.たんじゅん農(肥料栽培との違い)
ハウス:ホウレンソウ・春菊・ラディッシュ・水菜

-肥料栽培は作物・雑草間での栄養の奪い合い。たんじゅんは微生物との共生を通じ必要なときに必要なものを運ぶ無限循環システム。微生物によって肥料を変換するのではなく、微生物と植物がエンドファイト(内生菌)によりお互いを活かしあい森林環境と同様の直接植物、微生物が一体化するネットワークをつくる。森林では、大木が幼木に栄養与えている。それと同じように畑でも成長の良い所から成長の悪い所に、微生物を通して養分が移動している。

-溝堀りの前に表層に微生物を増やす。(剪定枝チップなどの炭素資材を5~10センチ程度土に鋤き混み、微生物の取り付きを促す)土ができてきたら、微生物層を傷つけないように、エサ入れ場所と植物の生育場所を切り分けて、基本不耕起。 ハウス内でも水やりは基本なし。必要に応じて、雨の時、時々ハウスの上をあけて、雨を落とす程度。

-100センチ~150センチ間隔で80センチ程度の溝掘りし、チップで埋める。間隔は作業性の良い間隔にする。

-土ができるまでは水と空気はトレードオフの相関。最初に空気を増やすとき、水を抑える(排水条件を整え)

-微生物のためにも収穫したらすぐ次を植えて、微生物と植物の関係を途切らせない様にする。連作障害は起こらない。

-土地土地の畑ごとに炭循のやり方は異なる。その土地にあったやり方か考えるのが、人の役割。その土地に似た土地を探し成功例・失敗例を学びつつ、“信じるのではなく自らが考え、Try&Error”を繰り返すことで、精度があがり、そしてオリジナリティが出てくる。

-慣行農法の逆をやってみるという発想。

2・苗づくり レタス・カリフラワー・ナス・ブロッコリー・プリンスメロン・かぼちゃ・トマト

土ではなく発酵過程を経た有機物。もちろん無肥料。畑の土は重過ぎ、発芽率悪い。畑の片隅に手に入る有機物を積んでおき、その土地の微生物が取り付くように促す。そばがらが使いやすい。(もみ殻もいいが時間が必要)(そばは3か月、もみがらは3年)

発芽率がよくなるということは、微生物が増え土地と合ってきた証拠。

温度は下がりすぎないように注意(温度管理センサ・スマホで遠隔コントロール可能)

給水は水を切らさないような管理。

3・露地 人参・ジャガイモ (播種は1月中旬)
-根の浅いものからはじめると楽 長ネギ・里いも・生姜など。微生物層が深まっていくのにあわせ根の深いものを。キャベツがバロメータ。 トーモロコシは根が深く、養分食いで最初は難しい。

-人参の芽間引き作業をやりました。

以上です。

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勝俣さんレポートありがとうございました。
中村隆一

仁禮恵子です。
「第3回、中村さんの炭素循環農法勉強会」の勝俣さんのレポートの苗床作りからヒントをいただいて、砕いて湿らせたピーナツ殻とペットボトルでうまく苗床ができるか実験中。
これがうまくいけば、畑の隅にピーナツ殻を積んで、透明ビニールをかけて放置すればいい、ということになるのではないでしょうか。
※リンクが貼ってあったようですが2016.4現在、見つからなと表示されています(注;転載スタッフ)

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