林幸美さん講演@川崎交流会2016/05/07  (前半部分)

この記録は、神奈川の川上和男さんが録画して、YouTubeにアップしたものを沖縄の仁禮恵子さんが、文字に起こしたものです。

YouTubeに掲載された動画(神奈川・川上氏録画)は当HPにも交流会報告として取上げていますし、直接こちらで”YuoTube”にも飛ぶことができます。所々文頭にある(0:07:30)はYouTube動画のタイムスタンプで 最初から7分30秒の場所ということを表します

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0:00:50 畑も自然も要は微生物をどうやって活かすか、なの。微生物を活かすために、微生物が住みやすい環境改善をする。微生物が住みやすい所は、植物も住みやすいわけ。植物と微生物は共生関係を保ちながら進化して来たから、微生物に任せれば、野菜は「できちゃう」。

野菜を作ろうっていったってできないの。だから野菜ができちゃうように微生物に働いてもらう。コツはそれだけ。それで水を抜いて、空気を入れる。でも空気が入りすぎて分解しすぎると。入り過ぎじゃないんだけどね、そこで分解がちょっと速くて、エサが追いつかない(不足する)と、さっきの畑のような状態でちょっと痩せてくる。

 

0:02:00  2~3年で痩せる畑が多い。それはエサが一時的に不足する。分解しにくいチップを大量に入れても、痩せてくる。それは分解しにくいから、入れても使えない。木なんて入れてもすぐ微生物が使えないんです。それで(土が)一時的に痩せる。それを大量に入れてあれば、さっき見た、ビニールを張る「陽熱処理(太陽熱処理)」。これは慣行農法の技術で、消毒に使っているわけです。つまり土の中の病原菌や害虫を殺すために。土の中の害虫ってセンチュウって言うのがそれがしぶとい。他の病原菌なんかより**まで残る、それほどしぶとい。そういうものを太陽熱消毒でやると減らせる。うまくやると、ほぼなくすことができる。

0:03:15  そういう技術が太陽熱消毒なんだけど、実際には30度あればできる。その時には冠水設備がいる。水をかける必要がある。

水に糖蜜。糖蜜は砂糖を取った後の余った残りの液。それを薄めて、大量の水に溶かして流し込む。「60センチ」くらいまでしみ込ませて、その深さまでなるべく温度が上がるようにしてやれば、一発で全部余計なものは消えてくれる。さっき話したように「太陽熱」って言ってるけど、熱じゃなくて「腐らせてきれいにする」。腐るものを腐らせれば、結果的にきれいになる。簡単な理屈です。

0:04:20 それが残っていると、つまり中途半端だと病中害がでるから、完全に腐らせる。

そのために酸素を断つ。発生した有害成分、有害ガスを逃がさない。そのために、きっちりビニールを張るようにすること。それで熱が伝わるように水をかける。隙間をなくすために鎮圧する。そういうちょっとしたコツがあるわけ。それで酸素がない状態で微生物が死んで、腐りきって、腐るものがなくなると、ビニールの下の土の上にカビが生えてくる。丸いカビにコロニーができ始めると、もうそこでビニールをはがしていい。そしてはがしたらすぐ植える。(種を)蒔く。土は徹底的に使う。

0:05:20  根がないと共生関係にある微生物が増えることができない。そうすると根がないと土は乾く。作物を隙間なくどんどん植えておけば、土は湿ってくるから。水をかけなくても、植えさえすれば土は湿ってくる。これは植物が水を吸い上げるわけだけど、吸い上げっぱなしではない。要らないものは水とともに土の中に捨てるから、結果的に湿る。吸い上げて来た水の一部は、土にまた戻る。深い所から吸い上げて、上の方、乾く所にちゃんと戻すから。

それで作物が植わってると、実際に土が湿ってくる。水を吸い上げたら、普通は吸い上げた分、減って乾くと思うでしょう?そうじゃないんだ。逆に湿るの。だから植えなきゃダメ。なんにもないと乾いちゃう。カラカラになってね。ビニールハウスだったら砂漠になっちゃう。

ビニールハウスで雨が一滴も降らなくても、水は全く要らない。でも最初からそれをやるとみんな枯れちゃうから。それは作物に最初は聞きながら水をやる。水やりのコツは、やる時はやる。やらない時はやらない。しんなりして、葉がちょっと垂れ下がってきて水が足りない状態。その状態で水をたっぷりやる。それで、あとの期間はやらない。いつも水をやってると、表面だけ濡れてて、根がそこに集中して根が深く入らない。ちょっと乾いただけで水不足をおこすようになるから。

0:07:30  今日は若い人がいるからね。亭主に小遣いやるのも同じ要領。やるときはたっぷり。あとはやらない。ね、干上がるまでやらないの。そうすると、小遣いを上手に使うようになるから(笑)。同じ要領。これは子どもにやるときだってそうだよ。でも子どもは金を使うことは、大人でもできないものをね、大量にやっちゃだめ。必要なだけしかね。基本的にはやらなくていいんだけどね。

 

0:08:10「肥料をやらない」これは肥料がね、必要ないからやらないの。なぜ必要ないかというと、微生物が養分を供給してくれる。プロの場合はね、まず「チッソ、リン酸、カリ(カリウム)をどうするのか」ってね。水に溶けないチッソ、リン酸・・・まぁチッソはないけどね、リン酸とカリは水に溶けないものは(土の中に)たくさんある。それを微生物が使えば、(植物も)使えるようになる。

微生物って、無機物のを食べるやつはいっぱいいるんです。リン酸でもカリでも無機状態のね。それら(無機状態のリン酸やカリ)は水に溶ける。水に溶けるから使えるんだから。そうすると植物が使えるようになる。

チッソは空気中にある。空気の80%はチッソガスだから。あふれかえっている。だから畑にチッソなんて入れる必要はない。土の中には多種多様なチッソ固定菌、つまり空気中のチッソを固定する菌がいるから、これが増えさえすればチッソは足りる。足りるどころじゃない、余るほど固定してくれる。

だから慣行農法より、たんじゅんの作物って大きくなるんだよ。生長も速くなるんだよ。ブログに(たんじゅん農は)「生長が遅い」とか「初期の生育が悪い」なんて。これは土がまだ、微生物が十分に働いてない証拠。最初はそうなの。微生物が十分増えるまで、土の構造ができるまで、養分供給力が十分ない。

0:10:20  土の構造って、普通見たことがないんだ。それで素人が見てもわからない。専門家に解説してもらわないとわからない。

 

<下の図1・図2については「林氏講演板書」をクリックし確認ください。またはYouTube動画の音声を聞きながら、文字を追って読むと判りやすいかもしれません>

 

(図1)土は(つぶつぶの)粒子があって、こんなふうに(つぶつぶが小さな)塊になる。これをくっつけるのは、キノコ菌が出す「のり」。カビは粘着力のあるものを作るから。キノコってカビのことです。

こうして肉眼では見えない小さな団粒ができる。これ(塊)を団粒って言うのね。

その団粒同士がくっついてまた(3つの小さい団粒がくっついて中くらいの1つにまとまった)団粒ができる。

そして中くらいの団粒同士がくっついて(3つの中くらいの団粒を1つにまとまった)団粒ができる。

そして大きな団粒同士がくっついて同様に(3つの大きな団粒を1つにまとまった)さらに大きな団粒ができる。

こうして最終的には団粒は1センチくらいになるのね。

この団粒をたくさん作ればいいわけ。

(図2)どれぐらい作ればいいかっていうと。

0:11:40  これが地面の中。これが地表。その下にいつも耕している所。混ぜる所だね。その下に(団粒が)できる。だいたい30~40センチくらいできる。まあ土次第だけど。その他、空気が入るかどうかで決まるけどね。表面はだいたい平均すると15センチくらいは耕すね。耕すっていうか、混ぜる。この下(土の表面から)合計40~50センチ。耕す15センチの所ももちろん団粒化している。つまりこれ(合計40~50センチの団粒化した部分)を作る。

 

「たんじゅん」でない場合、自然農法とかね、肥料を使わないでやった例があるんだけど、だいたい30年かけて(団粒化するのは)5センチ。(たんじゅんでは)40センチ、これがだいたい4年でできる。数十倍のスピードでできる。

 

0:13:00  これは何かっていったら、微生物の豪華マンション。

掘建て小屋じゃだめでね、豪華マンションを作り上げたら、大量の資材が要る、労働力が要る。ところが、いったん(豪華マンションが)出来上がったら、そういうものは一切要らない。維持管理する資材だけ。労働力も維持管理に必要なだけ。それとここの住人である微生物の食べ物。それと植物に必要なものね。それは微生物が作ってくれるから、微生物の食べ物だけでよくなるわけ。

 

0:13:45(質問者:維持管理って、どういうことですか?)

維持管理は、土壌構造を保たなきゃいけない。「のり成分」で(団粒構造が)こうできるから。それ(のり成分)はまた分解されていく。微生物がまた食べるから。それに必要な、この土壌構造が壊れない程度のものが必要なわけ。

実際にはそれは多くはない。だいたい作物が植わっていれば、その分はだいたい間に合う。(炭素資材を)なんにも入れなくてもできるようになるから。それで有機物の分解が速い亜熱帯ブラジルで、もう5年なにも(肥料も炭素資材も)入れてなくても収量がまったく落ちない。ブラジルはスギナがないからはえようがないんだけど、痩せ地に生える雑草なんか生えてこない。つまり肥沃土が落ちないっていうこと。微生物量が十分間に合っているってことだね。

この(合計40~50センチの)団粒構造を作り上げる、ということ。この構造はいったんできればいいってことね。この状態は、まぁ大きな団粒があるわけだけど、この構造を作り上げた時、なんにも要らない。水も要らない。要るのは種とか苗。あとはそれを収穫する手間。種まいたり収穫する手間だけ。雑草を生えなくすれば除草も要らない。

 

水は種をまく時だけ。だいたい2回から3回。それだけ。そのあと雨が1滴も降らなくてもいい。1年中降らないときはだけどね。時期によって降らない時期があっても大丈夫。日本の場合は雨が多すぎるから、できるだけマルチなんかして、傘をさしてやる。ハウスだったら日本でも簡単。雨がないから水をやらないことができる。

0:16:25 「水をやらない」これが重要。日本は水をやらなくったって雨が降っちゃう。それをやらなくするにはハウスにすりゃあいい。露地の場合しかたがないからマルチすればいい。傘をさしてやればいい。土を濡らさないようにね。これ(この団粒構造)を作るのに、今まではまあ早くて4年。5~6年はかかった。でも太陽熱リセット処理。リッセトする、御破算。それをやれば半分の期間で済む。と思う。

実際に偶然、太陽熱処理をやっちゃった所が茨城にあるのね。そこで3年間チップとか廃菌床を入れてやってたんだけど、もう入れてもうまくいかない。それでやめて、その時にちょうど、ビニールハウスの一部がつぶれたか、倒れたかで、ビニールがそのまま放置してあった。それを片付けて畑にしようと思ったら、何かおかしい。土がやわらかい。土に棒を刺してみたらスーッと入る。これは使えそうだ、と。

彼らは陽熱処理なんて、知らなかった。そんな知識は持っていない。でも、土が変わった。それは見逃さなかった。それで、それじゃあ全部やってみようと。露地もハウスの中もあちこちやってみたら、野菜ができちゃった。作ったんじゃないんだよ、できちゃったんだよ。すごいのができてるよ。

 

0:18:40 それで1回目だとまだわからない。でも2回目でほぼ完全にできる。2回目でほとんど雑草も無くなる。でも雑草がまだ少し残る。そこで「おまじない」。おまじないをやると完璧に雑草がなくなる。でもハウスの場合、まわりの排水をきっちりしておかないと、周辺部分だけ雑草が残っちゃうからね。これは露地でも十分水はけを良くしておかないと雑草が残る。

このおまじない、簡単だからね。塩が200グラムぐらいあれば1反歩(を処理)できるから。海水塩、つまり海水から取った塩を、薬局で売っている無水アルコールをかけて焼くか、それかホームセンターで売っているガスバーナー、(カセット)コンロなんかに使う、あれでいいの。同じ(カセット式の)ガスを使うバーナーがあるでしょう、あれで焼く。

 

200グラムだからね、皿にちょっと入れたら200グラムだから、それを焼けばいい。ただ気をつけるのは、パチパチ飛ぶから、火傷しないように。

ただフライパンで煎っただけじゃだめ、温度不足です。数百度で焼く。温度が高い方がいい。まぁ溶接の炎ほど高くなくてもいい。

ガスバーナーの温度は相当高いからね。おそらく数百度には温度が上がると思うよ。それぐらい高温で焼く。

その焼いた200グラムの塩を、たいだい100リットル、200リットルの水に溶いて、それを1反歩に撒く。わずかな量だね。100リットルくらいだったら、10リットルずつ撒いたとして、10回。たったそれだけ。

それをビニールをかける前にやる。そうすると雑草がみごとに消える。

 

0:21:23 雑草が消えるってことは、土がなにか変わったってこと。雑草の種が死ぬようになったか、とにかく土が変わるってこと。よく理屈はわからないから、おまじないっていうの。おまじないって、効果があるから、おまじない。効果がなきゃおまじないじゃないの。これは本当に効果があるから。理屈はいろいろあるんだけどね、まぁそこのところは取りあえず省いて。雑草さえ生えてくれなきゃ、らくだから。雑草なんて、いらないの。

雑草がなぜ生えるのか。雑草はね、地面から下の生き物の種類が少ないと、地面から上の生き物の種類が増えることになっているの。それは法則。法則って言うのは神様でも破ることができないの。それを法則って呼んでいるの。地面から下の生物種数がね、種の数ね、これと地面から上の生物種数を足せば、いつも一定。これはもちろん地方地方で違う。暖かい所は多いし、寒い所は少ない。でも一定なの。

0:22:55  一定だったら、どうするか。地面から下の種数、つまり種類を増やせばいいの。そうすると地面から上は最終的には1種類になる。簡単なしくみ。徹底的に地面から下の種数を増やす。でも増えたか増えないかは、見たってわからない。顕微鏡で調べたってわからない。今もそんなに微生物の種類ってわかってないから。全体の1割もわかっているかどうか、っていうくらいだからね。

わからなきゃどうすればいいかっていうと、全部増やせばいいの。増えるものは何でもかんでも。どうせ分からないんだから。そうすると、地面の上は種類が減って、作物だけになっちゃう。

 

0:23:47  水田だったら、やっかいな雑草が全部消える。虫も消える。水の中にザリガニとかジャンボタニシ、小さなカゲロウとかいろいろ水生昆虫がいるわけだ。そんなものが全部消える。消えると、虫が跳び上がらないからトンボが消える。虫が消えるとツバメも飛ばない。それはいいの。それは畑や水田以外のところに、虫はいるから大丈夫。何にもいなくなる。当然エサがないから、カエルもほとんどいなくなる。

畑は「自然」では、畑じゃないの。畑にならないの。野菜ができないから。徹底的に「不自然」にして、野原じゃなくて畑にする。沼地じゃなくて、水田にする。それが農業なの。

「自然にやさしい」ってよく言うね。有機農法や自然農法ね。あれは全然やさしくないんだ。土を腐らせて、やさしいはずがないの。環境破壊をやってる。水田で生物が減って来たときの状態って、腐敗がない。環境保全なの。どぶ川の水だって、水田に入れればきれいになる、飲める水になる。

0:25:33  スズメがくわない米になる。たんじゅんの米を、スズメって食べないのよ。当然イノシシも素通りする。水田に入るよ、入っても掘らない。泥遊びしない。沼じゃないと思うから。イノシシが泥あびするところはね、泥状態で泥あびするの。水田の中は表面5センチしかやわらかい部分はない。それじゃ泥あびできないんだよ。それで泥あびもしない。そしてエサがなきゃ、掘らない。

彼らのエサは、植物の根とかイモとか、もちろんそれも食べる。でも他のものも食べる。タンパク源ね。虫。カブトムシの幼虫とかミミズとか。それらは腐敗がある所しかいない。彼らは鼻がいいから、エサのある場所がすぐわかる。腐敗の臭いがしたら、すぐ掘る。腐敗があると、水の多い所は沼になる。

 

0:26:55   たんじゅんに転換すると、沼田ね、機械の入らないような沼でも乾いてくる。固まってくる。沼が水田になる。そういう所は沼に生えるような雑草は生えなくなる、沼じゃないから。沼に生える雑草って、酸素がなくても発芽できる雑草でないと、沼では生きられない。逆に酸素があると発芽できない。酸素がなければ発芽できる、そういう雑草だから。酸素が十分入る、そういう状態にしてやれば、自然の雑草って消えちゃう。

つまり沼じゃない状態にしたら。沼って酸欠状態で腐敗してるから。酸素が入る状態にしたら、沼が乾いてくる。もう沼田が長靴で歩けるようになるからね。沈まなくなるんだ。

簡単にできる。だいたい3年くらいでそれができる。さっき見たようなひどい所は、暗きょ排水をやらないといけないね。溝を掘って排水チューブを入れる、あれが暗きょ排水。

他のところは、まずあそこまでやらなくていい。そんなにやらなくてもだいたい(大丈夫)、たんじゅんに切り替えるだけ。だいたい乾いて、使えるようになる。

 

0:28:44  それで畑の場合。畑はこの(地下に合計40~50センチ団粒化するような)の土壌構造を作るんだけど。

水はね(水田の場合は)さっきちょっと話したように、表面だけね、ちょっとだけ工夫する。それが白カビだ。白カビで分離させて有機物を表面に浮かせる。これはすごく重要なの。そうするとね、反収15俵も16俵もとれる。それをやった人がいる。まぁそれをやるつもりじゃなかったんだけど。放射性物質を洗い流すつもりでやったんだけど、結果的にできちゃった。

 

0:29:30  (図3)水田の土の表面5センチだけ。たった5センチでいいから、5センチをひっかきまわす。しっかりね。水を張ってね。そうすると(5センチの層の中で)最初は重いものから沈殿する。最初にちょっと大きめな粒。次に細かいもの、そして泥がたまる、まあ粘土ね。この上に集まるのが有機物なの。一番軽いから。

泥水って比重が大きいから、重いからね、しっかり(5センチ)かき混ぜてやると、軽いものが浮きやすい。そして、浮くためには細かくならなきゃダメ。大きな塊じゃだめ。だから春先までに適当に分解するようにして、かき混ぜたら砕かれて細かくなるように。

それで完全に細かくならなくても、有機物の方が軽いから、表面に集まるわけ。有機物が集まった所、この層に、微生物が大量に繁殖する。そうするとここがトロトロになるわけ。これ(このトロトロ層)が厚いほどいい。この層が消えた途端に腐敗が始まるから。虫が増えてくるからすぐわかる。この層が薄くてもあるうちは虫って増えないの。そしてこの層があるうちはスズメが食べない。だから絶対に水をなくさないこと。干上がったら、みんな死んじゃうからね。この層が消えちゃうから。それで中干しをしないわけ。

0:31:40  それとたんじゅんの場合、最低でも1ヶ月くらい収穫を伸ばす。それは稲に聞く。緑でまだ育っている、生長しているうち、まぁ伸びるわけじゃないけど秋になればね。十分緑があるうちは、養分をまだどんどん吸収しているから、米が太っているから、そこで刈っちゃだめ。収穫を先に延ばすように。たいだい普通でも1ヶ月くらいは収穫を遅らせる。田植えが同じでもね。簡単には稲が枯れなくなるの。枯れないから、実るまで待つ。登熟するまでね。十分実ることを登熟っていうんだけどね、それまで待つ。あわてない。そうすると米が太って、くず米がなくなる。未熟米がなくなるわけ。未熟米が全部まるまる太った米に変わるわけだ。それで収量がすぐ上がるの。

粒数ね、モミの数ってそんなに急には増えない。まずは米を太らせる。それで土がよくなってくれば当然元気がよくなって、粒数も増えてくるからね。そうすると反収15~16俵とれるわけ。

慣行だって今、収量が高いところは反収15俵を当たり前にとっているんだよ。全国的には9俵くらいだね。それで自然農法ってだいたい3俵くらいしかとれないんだ。有機栽培って言われるのは、せいぜい6俵7俵ね。それで地方によっては、まあそれぐらいしかとれないのね。でもいいところはさ、慣行、普通の農法で15俵をとっちゃっているんだよ。

米ってじつはもっととれるの。いま全体としては収量が低い。なぜかというと、米はちょっと肥料をやるとつぶれちゃう。病気が出る。米は肥料をあまり使えない作物なの。

それであまり肥料を使えない、少ししか使ってないから、連作ができてる。肥料さえ使わなきゃ、連作ってできるもんなの。その代表が米。まぁもちろん今は消毒しているけどね。でも雑草が消えれば除草剤はいらない。

いらないけど、水田の場合は、最初の2年くらいは、最初に除草剤を使う。これは一番最初に使う除草剤、初期に使う。こういう除草剤があるからそれを使う。たった2年くらいのことだから。あと一生使わなくていいから。永久に使わなくていいから。

0:35:00  畑ではそんなことする必要はないのね。(透明)ビニールをかぶせちゃえば、それにおまじないすれば雑草は消えちゃうから。そうすると雑草対策なし。当然、病虫害も出なくなるから、防除が必要ないね。無防除。それで肥料もやらないね、施肥もやらないから無施肥。

じつは無施肥の結果が無防除。施肥したら必ず防除が必要になるの。それで連作障害って、同じ場所で同じ作物ができないっていうのは、ぜんぶ施肥障害。病虫害が発生するのも施肥障害。病原菌が増えるのも、ぜんぶ施肥障害。施肥の結果だから、肥料をやめると防除が必要なくなるの。

 

簡単だね。肥料をやめるだけだよ。ただそこでね、肥料をやめて、どうやって養分を供給するか。

それは微生物がやってくれるから、微生物さえ増やせばいい。増やすには環境を良くしてやれば増える。それで最初だけちょっと多めにエサをやる。あとは何もやらなくていい。

この土壌構造が出来上がった時って、本当に何もいらないの。

 

実際に亜熱帯(ブラジル)で5年もやっているから、まちがいない。それで日本でもね・・・。

 

0:36:38(質問者:ブラジルの中村さんの所は、エサをやらなくなってもう5年ですか?)

はい、5年になります。

(質問者:なんにもやらないで毎年とれる?)

なんにもやらない。ほんとになんにもやらない。

中村さんの所は、機械類をトラクター3台くらいをいま持っているけどね。あとは混ぜて培土板で土を寄せて畝を作る機械。あと廃菌床を撒く機械。それと植える時と種を蒔く時に使う、これは簡単なもんでね、500リットルの水槽。これにパイプを取り付けて、穴をあけたもの。種を蒔いたり植えたりする時には、それでやる、大きなジョーロだね。それを畝の上を走らせて、種を蒔くとこだけ水を撒く。そこに種を蒔いたり植えたりする。

まず種を蒔く前に1回水をかけて、種を蒔いて。最初はちょっと大きな穴で勢いよく出して、印をつけるんだ。勢いよく出すから、ちょっと溝になるよね。それでそこに種を蒔いてね、次はシャワー状態で水をかける。

それでちょっとでも雨が降ったら、もうあとは水はやらない。発芽さえすればいいから。それで雨のない時はもう1回だいたい、2回、種まき後は2回。それであとは収穫まで雨なくていい。たったそれだけ。

 

0:38:35  乾くよ。からっからに。それでも水不足を起こさないから。レタスなんて実際に収穫してみたら水分が少ないの。普通はだいたい水分が96%くらいあるね。それが94だったかな。それぐらい違う。

レタスそのものの重量って4%しかないんだよ。それが6%、つまり50%増しになったっていうこと。あとは水ね。それでもなんともないの。できるの。

他の作物も同じことね。

 

ええとね、たんじゅん農法って、そんなものはないんだけど。たんじゅんのやり方ってそれだけ。もう今日はおしまい(笑)。あと質問してください。

簡単なことなの。ただ細かいやり方ね、いろいろ疑問があると思うから。

 

0:40:07  (質問者:田んぼにもさっき言った、おまじないは効くんですか?)

それはね、いまみんながやってる。結果がまだこれから。

水田の場合はね、水はって代かきして、その時に塩だけ撒く。そういうやり方をいまテストしている、どうなるか。

(質問者:それはどこでやっているんですか?)

だれかがやってる(笑)。掛川の城さんはやってるはずだ。(行ったとき)ちょうど代かきしてあったけど、おまじないしたかどうか、聞くのを忘れちゃった。ただほんのわずかな量だから、もし足りなくなったら2倍でも3倍でも撒いたって、とにかくわずか。塩そのもので雑草がなくなるわけでないと思うから。

 

(質問者:海水を撒くっていうのは、いいんですか?)

海水を撒くっていうのは効果あります、すごくね。でもそれとは全く意味が違うから。そういうことじゃないんだね。理屈は一応あるの。焼き塩を焼く時はパチパチいう。パチパチいうってことは、塩の結晶が歪むっていうことなんだよ。歪んだものはまた戻るわけ。無理してるから。歪みがあれば、ひずみがあれば地震が起きるように。戻るにはエネルギーが要るんだ。そのエネルギーがどこから来るかって言ったら、あっちから来るから。みんながあの世って呼んでる方から。で、そんなことじゃないかなってね。これはあくまでも妄想、空想。そう思っておけばいい。

でもとにかく変わるんだから、結果さえよければいいわけね。別に害もないし。理屈はそういう風になっているのね。よくわからない。あっちのエネルギー。あの世のエネルギー。つまりね、みんながいのちって呼んでるもんなの。いのちってエネルギーそのもののことなの。

0:42:40  いろいろなことを言われているんだよ。そのエネルギーのことを弁財天とか、毘沙門天とか。ダニエル(ガブリエル?)とかラファイエルとか、いろいろな呼び名があるんだけど。じつはみんな知っているよね、そういうのあるね。あるのかないのか知らないけど、名前は聞いたことがあると思う。西洋では天使、東洋では菩薩、それ以外にもいろいろ呼ばれている。それはエネルギーのことなのね。エネルギーの代表的な呼び名。

 

だれでもまぁだいたい知ってる、「空(くう)」。般若心経の色即是空の「空」、それなの。そのことなのね。般若心経ってその性質が書いてある。そしてそれが作用した「結果」も書いてある。でもその「使い方」は書いてない。

0:43:52  その使い方、それが「たんじゅん」なの。

「たんじゅん」って、「エネルギーをどうやって使うか」なのね。変な話になっちゃったね。でもじつは常にエネルギーがなければ、なんにも動かない。何事も起きないの。いのちのエネルギーってそういうものなの。それが分かったから、たんじゅんが始まっちゃったの。それが分からなきゃ、たんじゅんなんて始まらない。

 

じつはそれを説明したのは100年も前の話。バイオ・ダイナミック農法、自然農法といわゆる。世界の標準の自然農法はバイオ・ダイナミック農法なんだけど。これはルドルフ・シュタイナーが約100年前に提唱した。彼はそのことを言っているんだよ。エネルギーのことを。

 

0:45:00  っていうか、それしか言わなかったから、みんなには誰も分からなかった。分からないから収量を上げられない。エネルギーの使い方が分からないんだよ。エネルギーの説明したけど。あっちのエネルギー、あの世の話だからね。みんなあの世に行ったことあるんだけど、忘れちゃったからね、わからないの。っていうか、あの世からこっちに来ているわけだから、この世にね。

こっちに出てくるとね、あっちのことは忘れるようになってて。分からない。分かっちゃったら、こっちに出てきた意味があんまりないから。分かった人はあっちに帰ることになってる。もうこっちにいる意味がないんだ。

 

0:45:48  それで、100年も前に提唱されたのに全くできてない。

あの、自然農法っていうのは自然農法じゃないよ。反自然農法よ。自然に逆らってるのよ。逆らっているから収量は三分の一なの。逆らった分収量が減ってるの。たんじゅんだったら慣行農法の3倍くらい穫れるんだよ。三分の一と3倍だったら、さざんが9で、9倍の差がある。どっちがいいの?どっちが自然に従ってる?自然のしくみに従ったら、収量***ね。今の自然農法の10倍穫れる。

 

でもね、みんなあの世に行って見て来るわけにはいかないから。見て来ても忘れちゃうから、こっちに来ると。だからそのしくみさえ知ればいい。簡単なしくみだからね。エネルギーってたった9種類しかないから。まぁそれはホームページを見てください。「心=光」。イコールは2本棒のイコール。それか「潜在能力点火法」って検索しれば出てくるから。

それ200回読めばいいからね。簡単よ。たった200回。1回読むのに8時間かかる。8時間を200回やればいい。憶えなくていいからね。憶えたって意味ないからあんまり。それでたんじゅん農法のホームページもあるよね。あれも同じ。200回読んでくださいね。あのあんまり知らない人は20回くらいでいい。勉強した人は200回ね。

 

0:48:00 (質問者:その、日本で3倍くらい穫れてるところはたくさんあるんですか?)

ありますよ。まだ少ない。でもある。だいたいかわもとさんも**でてるな。でも彼らの知識や技術はまぁ普通の農業者の十分の一くらいだと思うけど、でもできちゃった。彼らは素人だからできた。何にも知らないからできた。

(質問者:林さんがご覧になって、出来てない人って言えるのは、何が足らないと思ってますか?)

足らないものは何もない、余計なものがあるだけ。

(質問者:具体的にいうとどういう点が?)

知識、経験。全部じゃま(笑)。知識、経験がじゃましてるから、自分の考えがあるから、知識だよね。こだわりがあるから。全部自分だ。自分中心なの。だからそれさえ捨てることができたら、何にもなきゃ、農業経験がなきゃ、知識がない、経験がない。じゃまするものがないの。

きれいな状態、きれいな畑とおんなじ。でも勉強した人はもうゴミだらけ、ね。厚い硬盤層があると思う。だからできない。余計なものがある人は、できないのよ、なかなか。

 

その例外的な例が、今回も呼んでくれた(神奈川・ぽんぽこファームの)中村さん。自然農法を8年くらい勉強してね。自然農法を勉強して、それから抜け出した人って、ほとんどいないわけ。

だいたい10年くらいやったらもうだめ。だからそれはもう不幸な人。たんじゅんはできません。はっきり言うと。でもその人は他の人にたんじゅんをやらせる人。

自分ではできなくても。周囲にどんどんたんじゅんを広めてる人なんだ。そういう役目だから別に本人ができなくったていいの。

 

だいたいね、自分でできないから、人にやらせることができるのよ。自分で出来る人は自分でやっちゃうの、人にやらせずに。

ずるいのはね、何にもせずにね、全部人にやらせるのね。(自分を指差す)(笑)

 

0:51:00 こんな話してたってさ、野菜のこと何も知らないのよ。だって作ったことないんだから。大嫌いだから、土いじりなんかやりたくない。

それでも一応プロの農業者よ。養鶏30年、キノコ作り。あの林業の部類だよね。まぁ畜産と林業。キノコを約20年。一応これでもプロ。それで飯をくってるの。

ね、こうやって話をしたってさ、飯くえないんだけどね。まぁキノコで飯くってるから。

 

それで(養鶏とキノコは)両方生き物だね。生き物でだぶってるところがあるから、40年以上ね、45年になるかな、飼ってるわけ。

飼ってる。作ってるんじゃないんだ。作れないから。鶏なんか作れない。玉子なんか作れないのね。キノコだって作れない。キノコは出来ちゃう、生えてくるのね、勝手にね。

 

飼ってさえいれば、なんとかそのうちキノコは生えてくる。でもキノコがまともに生えてくるまで、約20年かかったよ。それほど生き物相手って、知識や技術がいる部分もある。それは作物や家畜を扱う、管理する技術は必要なの。でも直接キノコを作ることはできないの。

 

それでキノコは培養、カビだから培養するわけだけど、環境よくして培養すればキノコを作る。そうでなかったらキノコを作らない。それは向こうの都合で作るんだからさ。人間の都合でキノコは生えてくれないんで。これは野菜だろうが何でも同じね。人間の都合で野菜は生えてくれるわけじゃないの。育ってくれるわけじゃないの。野菜の都合で勝手に育つから。人間が作ってるわけじゃないんだ。だから野菜を作ろうとしている間はできない。野菜を作ってもらうようになったら、自然にできる。作ってくれちゃう。できちゃうわけね。

 

理屈は簡単。「微生物に働いてもらう」っていう、それだけのことだから。

ただ環境作りにはそれなりの知識や技術が必要ね。

 

でも一度やったことは2度やらない。みんなそれでなかなかできない。同じことを繰り返しちゃだめ。だって常には畑って変化している。変わってる。だからそれに合わせて、やることを変える。変えるととんでもないことになるの。

 

これのいい例は三重でトマトを作っている人がいるね。はしもとさんっていって若い人。トマト作りはベテラン。もう10年以上やってる。

8月に植えて収穫が終わるのは7月。次の年の7月よ。8月に植えて7月に引っこ抜く。抜かなくたってなり続けるんだけど、一応1年で植え替える。

7月に抜いて8月に植えて9月の半ばから10月にかけて収穫が始まる。それからずっと取り続ける。ミニトマトじゃないよ、大きなフルーツトマトね。

それを水田、低地の。だいたい畑なんかやる所じゃないの。トマトなんて植える所じゃないの。そこでやっているのね。それでもできちゃう。

 

彼は見学に行くと何にも教えることない、話すことはないって。やり方なんて説明できない。だってまだやること決まってないから。

植え替える時になったら、それまでにいろいろ考えて、どうやるか決めるわけ。毎年やることが違うから、こうやればいいなんて、説明できないって。ただやったことは、今までやったことは話はできる。でもどうやったらいいかなんて説明できない。毎回違っているから。

 

それで今なんにも入れてません。ゼロ。水ももちろんやらないね。植えておくだけ。それでできちゃう。1年間なり続ける。おそらくそんな所はないと思うよ。施肥栽培でも1年間なり続けるのはね。何にも使わずにできるんだよ。今はね、トマトがなるでしょ、そのトマトの木を細かく切って、混ぜるだけ。

それまでいろいろやってるけどね。最初のうちはチップを入れたり。畝の間に溝を切って、チップを埋めたり。でも毎年違うことをやってる。決まってないのね。来年何やるかも決まってないんだよ。その時までに考えて、その時に最適な方法を探す。

 

0:57:30 これがたんじゅん流なの。だから今日の話は全部忘れていいの。

実際に自分の畑でやってみて、それから考えればいいんだ。

基本的には微生物を生かすってことなんだ。そのために水を抜いたりいろいろやるのね。

 

だいたい、そのはしもとさんの所はね。集中豪雨が来ると水没するの。一度60センチ水がついた、2日で水がひけた。トマトは枯れなかった。でもまずくてとても食べれるもんじゃない。そういうトマトが・・・。

 

0:58:15 (開催側:みなさん、後ろの方にある野菜とか、あとは発酵玄米とか、試食が出来るくらいの量ございますので、食べてみたいものを適当に自分で盛って食べていただいて。)

話はね、どうせ聞いたってみんな憶えないから(笑)。食べていいの。あの、寝てていいんだよ。

(質問者:おまじないに使う焼き塩は、焼いた直後に使う方が一番いいんですか?)

そう。だんだん戻っていくから。焼いてすぐね。簡単だから、使う時に焼く。それで焼き塩はなにも畑や田んぼだけじゃないんだよ。料理の下手な人は、焼き塩使うと美味しくなる。上手な人はまあいいから。より美味しくなる。

(別の質問者:料理にも使えるんだ、知らなかった)

(質問者:でも一回焼いたらほら、いいかなと思っちゃうじゃないですか。でもさっきの話だと、エネルギーの問題であれば、焼いた直後の方がいい。)

 

料理の場合だったら、スプーン1杯あればできるから。簡単なのはアルコールかけるか。バーナーだって、どっちも簡単だ。ただ火傷しないように気をつけて。

特に漬物なんかはね。塩だけで味を出すから、そういうものにはすごく差がつく。塩によって漬物の味って全く変わるからね。

 

1:00:07 (質問者:できる限りいい塩の方がいいですね?)

安い「海水塩」でいい。なるべく安い方がいいから。特別な塩なんていらないの。

(質問者:お金のある人は高い塩でやればいい)

そう、金のある人はね、金は循環させなきゃいけないから、どんどん使ってください。海水塩だったらなんでもいい。「岩塩」とかはわからない、いいか悪いか。ふだん、日本の場合だったら海水塩が当たり前だから。肉を焼く時は焼き塩はいいんだよ。あれは焼き塩だけで。それでブラジルで肉を焼く時は、基本的には岩塩。岩塩だけ。なんにも他に味付けないの。それがうまいの。

 

1:01:11 (質問者:60万ヘクタールの希望のある話を聞かせてください)

ブラジルではじつは、たんじゅんはたんじゅんとしてやってない。そういうものってないのね。でもたんじゅんの理論にのっとって、知らずにやってる所がある。それが大規模なサトウキビ栽培。大きな農場っていま100万ヘクタール以上あるの。日本の農地全部合わせて500万ヘクタール。その五分の一をひとつの企業がやってるわけだ。それがどんどん増えている、大きくなっている。

(質問者:それはたんじゅんを知らないでやってるんですか?)

もちろん知らない。世界中でたんじゅんなんて知っているのは日本だけ。どこの誰も知らないの。ただね、たんじゅんを理解した人が、機械を作ってやらせてるわけ。理屈抜きで。たんじゅんの説明なんてしたって、どうせ分かりゃあしないから。でも彼らは分からなくったってやるんだ。企業っていうのは儲からなきゃいけないから、儲かりさえすれば何でもやる。理屈なんかそっちのけ。ただ難しいのは現場でやってる者はみんな、農業大学を出た農業技師。彼らが上に立ってやってるから、彼らが理解できなくてもやるって決めなきゃ始まらない。そこが一番難しいのね。まず農業技師の頭を耕すことなんだ。そこから始めないと。訳がわからなくても、儲かるからやれってね。それでやらなきゃ、やって見せるしかないわけね。農場の一部を借りるような形でね。とにかく使わせろ、やってみるから。結果さえ出せばやるからね。儲かればやるから。そういう形で始めてる。

1:03:30 今はサトウキビが極端に悪くてね。機械が買えない。それで今は主に大豆の方に力を入れてる。これも大規模栽培ね。雑穀類もみんな小規模な所でもだいたい100ヘクタール単位だからね。大規模な所はだいた何万、何十万。大きなところはやっぱり何百万なんだ。

大豆の一番大きな栽培者は、なんていったけな、四国ひとつ分かな、それぐらいやってるらしいよ。もうちょっと大きいのかな。

そういう栽培者ってじつはブラジルだけじゃなくて、広い所、オーストラリアとかアフリカとか、そっちの方でもね、始めたりしているからね。だから自然に大規模なのは、儲かりさえすれば世界中で始まるわけ。

 

大豆ってね、ひどい状態になっているの。畑がカチカチ。

ブラジルでは大豆は不耕起栽培でやってる。耕さない。当然雑草が生えるよね。ラウンドアップをかける。一年に何回もね。かければかけるほど、土って固くなる。かっちかち。

それで耕さない。残渣も、クズも混ぜない。

収穫した後、地表に残渣つまりクズを置く。コンバインで刈り取って、実だけとってあとは、畑にクズを置く。

そうすると表面に置いたクズのすぐ下は、有機物、エサがあるから微生物が増えて、土が軟らかくなる。ほんの3センチか、最大5センチくらい。棒をさすと、それしか棒が刺さらないんだよ。この分しか土に棒が入らない。

 

それで雨が降るとどうなるかっていうと。そうしたらカチカチだから、水が流れる。当然、その団粒化した軟らかい、一番いい土が全部もっていかれる。その度にもってかれて痩せちゃうの。それの繰り返しで、いまは病虫害は発生する。大変なことになっているんだ。

収量は落ち始めてね。でもブラジルの生産6位。

それでどんどん今まで畑じゃなかったところを畑にして、大豆を増やしているの。それは今まで牧場だったとか、森林だった所を切り開く。それで熱帯雨林をどんどん切っちゃうんだ。あれはほっときゃ、そのうちにアマゾンを丸坊主にしちゃうよ。

 

全部不法、法律違反。切っちゃいけないことになってるけど、切っちゃうんだ。

人間はやっちゃいけないっていうと、余計やるんだよね。そのうち坊主になっていく。今のまんまだとね。

これは地球の環境そのものが変わる、それだけの面積だね。坊主になったら大変だね。でもほっときゃなるから。

そうなった時、どうなるか知らないよ。そうなる前になんとかしないとね。

 

1:07:30 それでこの不耕起栽培がなぜいけないかって言うとね、

不耕起は結果なの。たんじゅんの場合は不耕起になるの。もうカモス(茨城)は全く不耕起。全く耕さない。だって混ぜないから。何にも入れないから耕す必要はない。

彼らはプロじゃない。それで余計なことはしない。畝は作らない。真ったいら。ハウスの中も、外も、畝を作らないんだよ。畑はビニールの幅で、それがひとつ。長さは向こうの端まで。畝じゃないんだ。そこは全部真ったいらな所ね。ただビニールかけて、ビニールが終わったら、かけてた所に種を蒔く。畝はいらないの。

だって、育って来てるから、何にもしないから、通路もいらない。

収穫するときは端から収穫していく。一斉に育つ。収穫して。普通は選別するけど、選別はしない。だってみんな同じ。だから選別する必要がない。同じように育っているからね。根を切ったりして、スーパーに並べられる状態。

収穫して袋に詰めて、そのまんまスーパーに並んじゃうの。洗いもしなきゃ、選別もしない。必要ないからね。

 

1:09:05 それで次はどうするかっていうと、その後はね。クズが出る訳ね、少し。それを全部取り除く。種を蒔くのに不便だから。

取り除いて、またビニールをかけて、はがして種を蒔く。これの繰り返し。ビニール掛けて、蒔いて、収穫して、ビニール掛けて。それだけの繰り返し。それが農作業。他のこと何にもしない。水もやらないね。まぁ発芽するまで、1~2回やるだけ。これはハウスでも露地でも同じ。だいたいね、この太陽熱処理を2回やると、雑草ゼロ。おまじないして2回やればね。おまじないなしだと、まだ雑草はわずかに残る。おまじないしたら、もう全くない。

ただビニールを掛ける時に、ちょっとしたコツがあるんだ、今まではね。それは鶏糞をパラパラッと撒く。これはビニール掛けた時に、微生物が最初に十分活性化するには、チッソが必要なの。鶏糞を使いたくない人は米ぬかを使う。米ぬかの方がもっと効果がある。これは微生物に必要なものが全部含まれているから。それで米ぬかを多めに。ふだん使う時には平米あたり大さじ2~3杯。陽熱処理する時には、コップ2~3杯撒いていいと思うよ。10倍くらいね。

足りないときは鶏糞でも牛糞でも、堆肥。豚糞でも何でも。分解しきれるくらいの量。そんなものはいい加減に撒いても、だいたい分解しちゃうから。あんまり大量に撒かないことね。残っちゃうとまずいからね。それで一気に微生物を活性化するわけね。

1:11:33 陽熱処理する時にもっといい方法は。大量の水に糖蜜またはアルコールを混ぜて。エタノールだね。飲めるやつ。あれを混ぜてたっぷりかける。もう水田状態になるぐらい。60センチくらいまでしみ込むように。それからビニールを掛ける。そうすると30度まで温度が上がれば、処理ができる。これはプロのやることね。まぁ家庭菜園だってできるよね。**だからね。でも大変だよね。大量の水を使うのはね。ちょっとした面積だって、何百リットルもいるから。こういうやり方もある。これはインターネットで調べてください。細かい技術は全部載ってる。もともとは慣行の技術だから。

 

1:12:44 50年くらい前に始まったのね。イスラエルから。そういう技術だから、もうすでにいろいろ工夫されている。うまくやれば60センチまで効果があるから。60センチまで効果があるってことはね、どんなに深くまで雑草の種が混ざったって、根が例えあったって、60センチ以上深いところに有る根なんて、絶対生えてこないから。

(質問者:そうしますと、例えば荒廃農地でかなり草だらけな所で、葛とか宿根草が残っているとこでも、それぐらいやれば大丈夫ですか?)

はい、大丈夫。これはカモスはだいたい、露地は雑草だらけな所をやったんだ。きれいに消える。 (01:13:39まで)